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Fujisawaサスティナブル・スマートタウン構想 ―

未来のまちをつくる

“ 未来のまちをつくる ”

Fujisawaサスティナブル・スマートタウン構想 藤山吾朗 氏

パナソニックオペレーショナルエクセレンス株式会社 グループ不動産統括部 開発推進課 課長
橋爪 啓文 氏

神奈川県藤沢市は、風光明媚な観光地「江の島」や、日本におけるサーフィンやビーチバレーの発祥の地として知られる湘南屈指の人気スポット「鵠沼海岸」などを擁する一方、近年は、太陽光発電や家庭用蓄電池などを大規模に配備した低炭素化でSDGsを推進するまちづくり「Fujisawaサスティナブル・スマートタウン」(以下、藤沢SST)でも脚光を浴びている。今回は、本構想を提案し、本プロジェクトを牽引する立場のパナソニック株式会社において、本社施設管財グループ 立地・建設チームリーダーとして2016年まで同事業を統括してきた橋爪啓文氏に話を伺った。

※記事中の所属・役職は取材当時(2022年12月)のものです。

日本初のサスティナブル・スマートタウンづくりへの挑戦

藤山 吾朗 氏 オオバが選ばれた要因、そして直面した困難とは

「パナソニックは1963年、藤沢市に工場を立地させていただいてから、40年以上にわたり操業してきました。しかし、国内製造業が海外シフトをしている流れの中で、2007年、移転を決意せざるを得ない状況となり、その工場跡地をどう活用するかが課題となりました。別の製造企業を誘致することが難しい中、パナソニックの次世代事業モデルを検討するための実証実験を兼ねた先進的なまちづくりで藤沢市に貢献したらどうだろうかという話になり、構想されたのがサスティナブル・スマートタウンです。それを事業として行っている企業は、その当時は存在しておらず、日本初の試みでした」。
 ディベロッパーは三井不動産レジデンシャル株式会社とパナホーム株式会社(現・パナソニックホームズ株式会社)に決まり、三井不動産株式会社からは、区画整理事業の事業計画づくり、造成設計、そして施工管理までを行う会社としてオオバを紹介されたと橋爪氏は語る。

Fujisawa SSTづくりにおけるオオバの貢献とは

オオバが藤沢SSTプロジェクトに参画したのは方針が決まった後、実際にまちづくりがはじまる2011年のことだった。
「我々は2007年に移転表明をしてから、すでに4年間にわたって藤沢市との間で検討を重ね、まちづくりの方針を作ってきました。そこにオオバさん(以下、オオバ)が参画されたわけですが、『これまで我々が重ねてきた議論等を十分に理解した上で動いてください』とオオバに要望したので、情報面でのキャッチアップにはご苦労されたのではないかと思います」。
しかし、そうした状況にもかかわらず、仕事ぶりは見事だったと橋爪氏は言う。
「オオバの強みが顕著に表れたケースをひとつ挙げるならば、警察協議です。『この道路のカタチでよろしいでしょうか』ということに関して警察からOKをもらわないといけないわけで、道路づくりにおいて乗り越えなければいけない高い壁なのです。しかも、所轄の警察署だけでなく神奈川県警本部まで説得しなければいけません。でも、オオバは、交通量調査から始まって、指摘されるのはここです…というのが全てわかっていらっしゃるわけです。だから、『これと、これと、これをちゃんと準備して、所轄にはこう伝えましょう。その上で所轄から県警本部に対してこういう風に伝えてもらいましょう。』と、そのノウハウを我々に教示してくださったのです」。
その甲斐もあって、難関と思われた警察協議も最短かつ無事に完遂したという。

「他の事業でもオオバさんとご一緒したい」―これからのオオバに期待すること

苦節1年半の後、藤沢SSTに遂に灯った信号 藤山 吾朗 氏

「オオバは事業を行うに当たって、裏打ちされた技術力と経験で、コストの一番かかるところをやっていらっしゃいます。そのコストいかんで事業の成否が決まる重要なところを愚直にやられている点は、我々からすると、非常に信頼が置けるわけです。みなさん、誠実でまじめでとても好感が持てます」。
別の事業で是非またオオバと一緒に仕事をしたいと語る橋爪氏は、これからのオオバに対する期待をこう述べる。
「藤沢SSTでご一緒している間、私はオオバに対して、『まちづくりというのは、“工事が終われば終了”なのではなく、実はそこが出発点なのであって、そこからどんどん良くしていかなければいけないという発想を持ってください』とずっと言い続けてきました。これからは、オオバならではの高度な技術力や豊富な経験値を踏まえつつ、まちづくりに関わり続けていく“事業者としての意識やポジショニング”を加えていただければ…と思います。そうすることで、オオバはまたさらに強く、大きくなっていかれるのではないかと思います」。